ちりとてちんな日々①*池野クミ子

maple55

2007年07月20日 02:46

随分久しぶりの登場になってしまった!

あれよあれよという間に時間は過ぎ去っていく。波に飲まれず、乗りこなさなきゃなあ。タイムサーフィン、永遠のテーマです。

わたくし、現在もなお、NHK連続テレビ小説「ちりとてちん」の現場にて、若狭ことば指導の先生業に忙殺されています。ロケも終了して、今はスタジオで、文字どおり朝から晩まで撮影は続いています。梅雨って明けたのかしら…。

仕事内容は大きく3つ。まず、脚本を読んで方言部分のチェックと手直し。次に、それぞれの俳優さんの為にセリフを読み上げた音源を作成。最後に、撮影現場に立ち会って、直接、最終的な指導をします。この繰り返しなんだけど、撮影中にも次回の脚本は出来上がる。音源もまだできていない。なんて具合にいろいろ重なって、チャンネルの切り替えに必死になっているうちに1日が終了していく…。

キツい日々ではあるけれど、イイ経験になっていることは間違いない。脚本、演出、俳優から、美術、ヘアメイク、記録などなど、総勢100人近くの人間がこのドラマの為に毎日骨身を削っている。そして私も、そのなかのひとり。
もちろん舞台だっておんなじなんだけど、経験上最大規模のこの状況は、何かを得なきゃ、「MOTTAINAI」!

撮影のあいまにはみんなニコニコリラックス。けど、ひとたびスイッチが入るとスタジオは戦場だ。例えば、カメラマンが最高のアングルを目指すために、照明機材が邪魔になるとする。だけどその機材は照明にとっては、最高の光を当てるために必要不可欠だったりもする。一見バラバラで、ぶつかりあう緊迫感から、どちらも納得できるギリギリのラインを見つけていく。もちろんそんなこと何時間も話し合っていられない。すぐに対応出来るプロの技ってやつがある。そんなことが、毎日あちこちで起こっている。

だれもが主役。脇役なんて、存在しない。
全員が、それぞれの角度から目指すのは、最大限。
毎日くたくたになるまで最高を目指すのだ。

私も埋もれてしまわず、この戦いに向かわなくては。




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